INTERVIEW

米国ウェストレイク社の独自ナレッジを
言語化、指標化し、
新たなビジネスモデルの確立を目指す。

菱田 麻実ASAMI HISHIDA

金融・リース・不動産本部
金融・リース事業第一部
工学部 環境・エネルギー工学科 | 2010年卒 ※所属部署は取材当時のものです

MY CAREER

2010年
営業部戦略企画室
2012年
地球環境プロジェクト部
2016年
丸紅欧州会社パリ支店
2020年
金融・リース事業本部 金融・リース事業第一部

丸紅に入社を決めた理由を教えて下さい

大学時代に環境工学を学び、環境に貢献するビジネスに携わりたいと考えていました。環境問題は日本だけで完結するものではなく、世界的なアプローチが不可欠です。そうした地球規模で環境ビジネスを展開できるのが商社であり、なかでも丸紅は私が関心を抱いていた排出権取引の分野をリードする先進的な存在でした。また、就職活動を通してお会いした多くの社員の方々の多様性が印象的でした。さらに全員タイプが違うのに誰もが楽しそうに自分の仕事を語ってくれました。こんなユニークなキャラクターの方たちに囲まれて仕事ができたらきっと楽しいだろうな、と感じたことが、最後に私の背中を押した決め手だったように思います。

入社してからこれまで、どのようなキャリアを
重ねてこられたのでしょうか?

まず2年間は基礎固めを目的に戦略企画室で計数管理業務に携わり、その後入社前の希望通り、2012年に排出権取引を行う地球環境プロジェクト部(当時)に異動し、環境関連のさまざまなプロジェクトに参加しました。とりわけ丸紅欧州会社パリ支店への赴任中は、イタリアでの新規投資案件を主担当として組成するなど主体的にビジネスに取り組むことができました。契約条件交渉や社内での決裁取得を含め、全ての業務を通して、財務、法務、会計、税務などを把握し、物事の全体感を見てマネージする感覚と、何事においても自身の意見を持つという意識を身に付けることができました。関係者のニーズを掴みながら提案・課題解決へと進めていく感覚と経験は、仕事はもちろん私生活においても今の私の考え方のベースとなっています。

現在の仕事内容について教えてください

2020年にフランスから帰任し、現在は金融・リース事業第一部で自動車販売金融のビジネスに携わっています。そのなかで私は、米国で一般消費者向けの自動車販売金融事業を展開するウェストレイク社の本社側担当として、社内手続きの対応や事業管理・運営に携わり、現地駐在員のサポートと、社内タスクフォースチームのメンバーと共に課内の他国の自動車販売金融事業への横展開推進などを行っています。ウェストレイク社はこれまでに蓄積した膨大なデータの分析から「所得水準と所有車種の延滞リスク相関関係」といった独自の与信ナレッジを有しています。このナレッジを言語化、指標化することで、他国での自動車販売金融や、自動車以外のファイナンスビジネスへ展開することが可能だと考えています。そのために現地駐在スタッフと連携して情報を共有・分析し、他国事業の企業価値向上のため、チームのメンバーと議論を重ねています。

今後の目標と、思い描くキャリアビジョンを教えてください

まずは、現在手がけているウェストレイクのナレッジを吸収し、他国への横展開を実現することが当面の目標です。ただ分析の切り口は数多くあり、何をもって“確からしさ”を判断するかは相当の難問。またモビリティの世界は変革の只中にあり、たとえばEV車の販売金融では新たなファクターを考慮する必要が生まれるかもしれません。そうした変化の可能性を睨みながら慎重かつ迅速に対応していく必要があると考えています。一方、キャリアビジョンについては、これまでの環境関連ビジネス、海外駐在、そして現在の金融ビジネスで培った経験を、どのように活用し、ビジネスモデルの形へ発展させていくかがポイントだと思っています。また、私が入社した頃はまだまだ女性総合職が多くいませんでしたが今後は管理職を目指し、しっかりとメンバーが働きやすいようなマネジメントを実践したいと考えています。

丸紅の一員として、
あなたが大切にしているポリシーは?

海外でコミュニケーションの重要性を痛感して以来、私は、自分の思いをしっかり言葉で伝えることを心がけるようになりました。バックグラウンドが同じだから言わなくても伝わるだろうという考えは絶対NG。どんなに些細なことでもしっかり言葉にして、わかりやすく、誤解の余地がないように伝えます。それがビジネスを円滑に進めることにも、部下への適切なサポートにもつながると考えています。

After Work

フランス駐在中にハマったことがふたつあります。ひとつは健康維持を目的としたマラソン。もうひとつがワインです。帰国してからは隅田川沿いをジョギングする程度ですが、ワインに関してはさらに探求が進み、昨年ワインエキスパートの資格を取得しました。休日は友人とワイナリー巡りをしたり、フランス時代に買い集めた秘蔵のワインコレクションを楽しんだりしています。私が資格を取得したことを知った行きつけのレストランのオーナーは、私が訪れる度にブラインドテイスティングを挑んでくるようになりました(笑)。

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