若月 碧衣AOI WAKATSUKI
化学品本部 化学品第一部
農学部 | 2015年卒
※所属部署は取材当時のものです
MY CAREER
- 2015年
- 化学品本部石油化学・合成樹脂部
- 2018年
- 丸紅上海会社
- 2020年
- 化学品本部化学品第一部
総合商社に興味を持った理由を教えて下さい
私は10歳までを中国で過ごしたのですが、その頃、母の友人で商社に勤める女性がよく遊びに来ていました。世界で活躍する彼女の話を聞くたびに、カッコいい生き方だな、私もこんな女性になりたいなと憧れたものです。彼女の存在がなければ、商社を志望することはなかったと思います。就職活動は、中国に関わる仕事がしたいと思いメーカーと商社を軸に企業研究を行い、総合的かつ長期的に中国と関わる機会が多いと感じて商社を志望しました。丸紅に入社を決めたのは、面接などでお会いした社員の方々が類型的でなく、それぞれの個性が光っていたからです。個の力を発揮できる会社だと感じましたね。

現在の仕事内容を教えてください
石油化学品のトレードを行う化学品第一部で、プロピレン・ブタジエンなどの高圧ガス商品の売買・物流を担当しています。なかでも主たる業務となっているのが、プロピレン輸送のための傭船と運用調整です。プロピレンなどの高圧ガスは専用船で輸送されており、現在丸紅は保有、チャーターを合わせておよそ20隻の船団を運用しています。これは同商品の貿易においてはアジア最大規模であり、船団を柔軟かつ的確に運用することにより、樹脂メーカーなどの急な需要に応えることが可能となります。また長期的な需給見通しのもと、余剰船を貸し出すなど、効率的な配船計画を立案することも重要な任務です。当部では新たな価値創出に向けた取り組みを推進しており、私も単純に船で貨物を運ぶだけでなく、自社のビジネスをプラットフォーム化し「ほしいものを、ほしいタイミングで、ほしい価格で」届けることを目指しています。

その「新たな価値」を具体的には
どのように創出するのでしょうか?
プロピレンをはじめとする化学品材料の多くは、コンビナート内の製品メーカーへパイプラインで送られています。しかし、需給バランスはそこで完結しているわけではなく、一部はグローバルに取引されています。その輸送を担うのがガス専用船であり、世界の需要家の急な需要に対応するには、需給調整が可能な相当数の契約と柔軟な運用が可能な大規模ガス専用船団の両方が必要です。丸紅は、40年以上にもわたるトレードの実績を持ち、かつアジア最大級の専用船団を擁する存在。このビジネス規模を活用して需給ギャップを弾力的に調整することができれば、「ほしいものを、ほしいタイミングで、ほしい価格で」届けることが可能になると考えています。また、SDGsへの関心が高まるなか、商品および燃料のバイオ化の推進やEV船の導入、補助装置や塗料などの技術を活用した船の省エネ化についても課として取り組みを進めているところです。

仕事で心がけていること、今後の目標を教えてください
20隻もの船が365日、24時間休まず運航されているため、何かしらの問題が毎日のように発生します。気候による運航への影響はもとより、書類の不備による寄港の遅延、故障、プラント事故など大小のトラブルが目白押しです(笑)。だからこそ仕事でストレスを溜めないこと、ストレスを感じたらすぐに解消することを心がけています。美味しいものを食べたり、好きなお酒を楽しんだり、休日に朝寝坊をしたり。時々、自分を甘やかしています。また、現在の担当ビジネスや商品に関する知識は大体理解できてきたので、今後の目標としてはチームマネジメントのスキルを身につけたいと考えています。また、現在のビジネスがいつまでも安定的に続くわけではありませんから、現在ある資産を利用しつつ、新たなビジネスの開拓にも力を注いでいきたいと思っています。

丸紅という舞台で、
あなたが今後チャレンジしたいことは?
石油化学品のトレードは、40年以上も続いている伝統あるビジネスです。そこで提供する価値は昔も今も変わりません。先輩たちが築いてきた物流・トレードの有形・無形資産を引き継ぎつつ、今後はさらに新たな価値を生み出していくことが必要です。石油化学業界の変化、取引先のニーズを敏感にくみ取り、既存の枠組みを超える新たな価値を探し続けたいと思っています。
After Work

大学時代にバーでアルバイトをしていたこともあり、お酒が大好きです。なかでもウイスキーがお気に入りで、休日には銘品との出合いを求めて地方のバーを訪れることも。夢はスコットランドで自分専用の樽をまるごと買うことです(笑)。また、リフレッシュのために夫婦でゴルフを楽しんでいます。