Person

リスクは自ら能動的に、
見出していくもの。
旺盛な好奇心を武器に。

総合職
山根 茂裕
本社管理 リスクマネジメント部
取材時:SmartestEnergy Ltd.

総合商社に感じたクリエイティビティ、
自分でビジネスモデルを創っていく。

就職活動当時、私は総合商社が具体的に何をしているのか良く分からないという印象を抱いていました。しかしそれは言い換えると自らビジネスモデルを創り上げ、形にしているということに他なりません。総合商社とはクリエイティブな存在であり、そこに魅力を感じていたのです。私の志望は現在の業務である、リスクマネジメント。総合商社が抱えているリスクは、はっきりと目に見えるものばかりではありません。そこには顕在化しているものだけでなく、潜在的なリスクも含まれます。そうしたリスクを明確にする作業は、自分で新たな形を創るクリエイティブな仕事だと感じたのです。

総合商社のビジネスモデルは、食料や繊維などに代表されるトレードビジネスと、資源開発や電力事業などの事業投資ビジネスの2つに大きく分けられますが、いずれのビジネスにおいても、そこにはさまざまなリスクが伴います。総合商社ではそれらのリスクを受け入れ、負担をしながら、その見返りとしての利益確保を目指していきます。しかし、行き過ぎたリスク負担、つまり収益を上回るリスク負担は、企業の破綻をもたらしかねません。逆にリスクを恐れ回避するだけでは、十分な収益を確保できず、企業の衰退を招きます。リスクマネジメント部は、リスクとリターンを適切にマネジメントしていくことで、収益確保をサポートする役割を担っています。

「信用リスク」の核心に届く、
精度の高い情報をキャッチする。


入社2年目のとき、マレーシアの紙・パルプ関連会社の買収案件に関わりました。私は、業種が抱えているリスクファクターの分析や計数管理を担当。この案件の特徴は他社との共同買収だったことです。バックグラウンドやビジネス哲学が異なるパートナーといかに合意形成するか。それがハイライトでした。強く印象に残っているのは、緊迫した議論が続く中で、上司が見せたタフなネゴシエーションです。両社の着地点を粘り強く見出し形にする、そこに商社ビジネスの醍醐味があると実感しました。

入社4年目、丸紅の事業会社の一つで与信管理の業務を支援するマリックス株式会社に出向し、主に「信用リスク」に関わる情報収集に携わりました。「信用リスク」とは取引先の信用悪化や倒産などのデフォルト(債務不履行状態)に陥るリスクのことです。リスクマネジメントにおいて取引先の財務内容の分析は必須ですが、財務内容を把握するだけでは、取引先が安全かどうかを判断することはできません。営業のエースが退社した、粉飾決算をしている噂がある、といった本当にキモとなる情報は表立っては出てきません。こうした「信用不安情報」と呼ばれる不穏な情報を他社よりいち早くキャッチし、定性的な判断を踏まえて再度財務分析を行うことで、取引先の抱えるリスクをより的確に把握することが可能となります。企業が抱える信用リスクを多面的に見ることができた貴重な経験でした。

新しい知見を吸収して生み出す、
新しいリスクマネジメントの姿。

入社7年目にはコモディティトレードのリスク管理を担当しました。私は業務に取り組みながら2年間、夜間にビジネススクールに通い、金融工学を専攻したのですが、その中でリスクを数値化する手法を学びました。たとえば当社トレード取引において取引量が増えている商品はいくつもありますが、実はそのこと自体、従来は無視できていたリスクが顕在化している可能性をはらんでおり、商流において発生したトラブルで大きな損害を被る可能性もあります。こうした予測困難なリスクを、従来からの知見に加えて、確率計算など金融工学の手法を用いて、数値化することで現在のビジネスモデルに沿った新しいリスク管理手法の構築を手掛けました。目に見えないリスクを可視化する、まさにクリエイティブな仕事です。

私は従来携わってきたミクロ的な取引管理から離れ、マクロ的な全社リスク管理を担当しました。商社を取り囲む様々なリスクを共通の枠組みで評価し、全社のリスクを一つの数字で表現することで、全社が抱えるリスク量が体力の範囲内に収まるよう、管理する業務です。2016年7月からはロンドンにある丸紅の事業会社SmartestEnergy Ltdに出向、これまで得た知見を基に現場でリスク管理を日々行っています。リスクとは自ら能動的に見つけ出していくもの。待っていてはリスクには気付けません。旺盛な好奇心による情報や知識の吸収が、リスクを見出すトリガーになる。好奇心を持ってさらにそのスキルを向上させ、この世界のプロフェッショナルに成長したいと考えています。

My Roots

目の前のことに、いつだって全力だった。

大学時代から現在に至るまで、自分を衝き動かしてきた原動力は好奇心です。大学時代はサッカーに打ち込み、またいくつものアルバイトも経験しました。特に小学生から続けてきたサッカーからはいろいろなことを学びました。チームプレーであるからこそ、人と人との絆の大切さを知り、仲間と目標に向かって共に頑張ることの素晴らしさも体感しました。サッカーをはじめ、好奇心を持って常に目の前のことに全力で取り組んできたことが、今の自分を作っていると思います。

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