Person

求めていること、手にしたいものは
ずっと変わらない。
それは、確かな「実力」―。

総合職
井上 侑子
化学品本部 塩ビアルカリ部
クロールアルカリ課
取材時:ビジネストレイニー

世界で戦う力のある会社で働きたい。
早く成長できる環境に身を置きたかった。

大学院で専攻したのは建築学。就職に際してはそれらの知見を活かし、日本のゼネコンで働くことも視野に入れましたが、それよりも強く志望していたのが海外と関わる仕事をすることでした。そしてもう一つの軸が、実力のある人が集まっている最前線の環境に身を置ける、ということ。この2つを満たしているのが総合商社であり、その中でも丸紅は一人ひとりの裁量が大きく、若いうちから仕事を任せられる環境があると聞き、早く実力をつけることができると思ったのです。

入社時の所属は塩ビアルカリ部。「塩ビ」とは「塩化ビニル樹脂」のことで、私たちの身の回りの様々な製品に加工され使用されています。海水等から産出される塩をナトリウムイオンと塩素イオンに電気分解し、ナトリウムイオンから苛性ソーダを生産。残りの塩素を塩ビの原料として使用しています。塩ビアルカリ部では原料の塩から製品の塩ビ樹脂までを一貫して取り扱っており、現在、私は苛性ソーダを担当しています。苛性ソーダは 基礎工業薬品として様々な製造現場で使用されますが、大口の需要として、アルミニウムの原料となるアルミナ精錬や製紙用のパルプ漂白があります。私は、この苛性ソーダを日本や海外のサプライヤーから仕入れ、同じく日本や海外の需要家のニーズに応じて製品を納入するトレーディング業務を担当しています。

リスクを抑えながら、商売を拡大する。
初めて年間契約を成立させたやりがい。


苛性ソーダは非常に競争が厳しい商品です。サプライヤーが多く、汎用品で差別化できないため、当たり前に商売が継続するビジネスではありません。需要家・サプライヤーのニーズや市況の動きを読むことが求められてきます。そうした中で、いかにして、リスクを最小限に抑えながら商売を拡大するか。それがトレーディングの難しさであり、面白さ・醍醐味です。商売を継続・拡大するためには、サプライヤーにより有利な条件を出してもらう必要があります。そのためにはサプライヤーのニーズを定性的にとらえるのではなく、当社の提案がどれくらい響いているかを定量的に評価し、サプライヤーの本質の部分を見極めて交渉を進めていかねばなりません。

売買には年間契約とスポットがありますが、今年初めて担当として臨んだ案件で年間契約を成約させました。交渉に向けた事前調査や分析を経て、実際の交渉、契約書作成などを行い、実際の船積までつなげることができました。大切にしたのは、需要家・サプライヤー双方のニーズを汲み取る姿勢。そのニーズに応えるため、粘り強く交渉を進め、成約を実現することができました。成約は丸紅への高い評価の証であり、それに寄与できたことにやりがいを実感しました。

着実に歩んでいく成長のステップ。
実力のある一人前のトレーダーになるために。

苛性ソーダは大きな数量を長い時間をかけて運ぶビジネスであり、そのダイナミズムも仕事の魅力の一つといえます。また、日々の業務の中で重要なことの一つに、商品を輸送する船のマネジメントがあります。気象の変化や港湾の状態によって船の遅延が発生することがあります。船の遅延は需要家にとっては商品の到着が遅れ、納期に間に合わないことを意味します。工場が稼働できなくなり、大きな損害をもたらすことにもなりかねません。サプライヤーにしても、出荷予定の商品が船の遅延で船積できなければ、商品が滞留することになります。かつて船の遅延で商品の船積が遅れ、サプライヤーからクレームを受けたことがありました。様々なパターン・リスクを想定し、各パターンにおける損失、追加コスト等のインパクトを数値化、サプライヤー、船会社、需要家に誠心誠意伝えることで、各社が納得する最もリーズナブルなアクションをとることができました。船のトラブルのみならず、不測の事態に対して誠意を持って最善の解決策を提示することが、需要家やサプライヤーとの信頼関係構築に必要なことであり、ビジネスを前進させる力だと思っています。

当面の目標は実力をつけて一人前のトレーダーになること。それは着実に商売を繋げるトレーダーであり、また商売を拡大する土壌を作ることができるトレーダーです。そして化学品だけではなく、他の部隊の商品を扱うことになっても、結果を残せるトレーダーになりたいと考えています。

My Roots

弓道に打ち込んで、ドイツに留学して、そこでわかったこと。

学生時代、私にとって貴重な経験だったのが、弓道サークルの代表経験と大学院時代のドイツ留学です。弓道サークルの代表として、人をまとめ上げていくには、私個人の実力が必要だと思い練習に打ち込みました。また留学経験においても、世界で評価されるのは私のこれまでの経験・経歴ではなく、個人が持つ実力であることを再確認できました。そうした経験から、実力をつけるということが、仕事はもちろん、生きていく上での、私のテーマであり目標としていることです。

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