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齋藤 広樹

HIROKI SAITO

財務部
商学部 | 2013年卒

30代
男性
コーポレートスタッフグループ
総合職

ファイナンスの知見を活かし、
プロジェクトを成功へ導く。

ご自身の担当業務について

2019年、丸紅が保有運航するLNG船事業にてプロジェクトボンドによるファイナンスを担当しました。プロジェクトボンドとは、資金調達を通常の銀行団からの借入ではなく、機関投資家向けの債券発行・売出しにより行う金融手法です。本案件の特徴は、前半の金利は変動、後半の金利は固定という特殊な「フリップノート構造」を採用した点です。グローバルに見ても非常に珍しいストラクチャーで、私は財務部の担当として、さまざまな論点を検証しながら関係者と協力して手探りで案件を進めていきました。
投資家向けプレゼンでは、3日間で北米5都市をめぐり、本プロジェクトがいかに魅力的かを訴求しました。また、クロージングまでの1ヶ月は、弁護士とともに連日契約書をレビューし合意形成を進め、無事資金の払い込みが完了したときは大変安堵したのを覚えています。海外パートナー含む社内外のLNG船のエキスパート、弁護士や投資銀行などのプロフェッショナルな方々と協業し案件を進めていく面白さは、総合商社だからこそ味わえる醍醐味だと思います。

これまでのキャリアにおける
ターニングポイントは?

入社5年目にニューヨークの金融機関に2年間出向し、プロジェクトファイナンスのオリジネーション業務(ローンの案件を作り出す業務)を担当したことです。カナダのある入札案件では、タイトな時間軸の中で膨大な資料を読み込み、モデル分析を行い、クレジットコミッティ向けの資料を作成していきました。どうしても折り合わない条件があり、入札直前に冷や汗をかきながら弁護士と1日中電話をする、といったこともありましたが、なんとか着地点を探して最終的には無事応札することができました。この時に妥協せずに限界まで粘った経験が大きな糧になっています。また、案件を一緒に担当していただいた出向先の上司は、要求水準が高く厳しい人でしたが、同時に多くの学びを得ることができ、今でも頭があがりません。

仕事におけるポリシーや
大事にしていることは?

想像力と好奇心を持って、分からないことをそのままにしないことを意識しています。日々の業務に追われていると、どうしても表面的な理解で済ませがちですが、時間が取れた時に、納得するまで調べて理解するよう心がけています。どんなに些細な事でもこの分野なら自分が一番詳しいと言い切れることを積み上げていくことが大切だと感じています。

プライベートはどのように
過ごされていますか?

ジムや趣味のサッカーで体を動かすほか、映画鑑賞や読書をしてリラックスするように心がけています。また、年に1回は長めの休暇を取って海外旅行に行き、気分転換するようにしています。