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來見 圭祐

KEISUKE KURUMI

エネルギー本部
新エネルギー開発部
理学部 | 2014年卒

20代
男性
エナジー・インフラソリューショングループ
総合職

水素社会の実現。
その先駆者となるために。

まだ勝者がいない市場
だから、丸紅が挑戦する

水素やバイオ燃料が、地球温暖化対策のための新エネルギーとして注目を浴びている。丸紅でも新エネルギー開発部が発足したばかり。そこに異動希望を出したのが來見圭祐だ。
「地球温暖化は、国際社会全体の課題であるにもかかわらず、温暖化対策で大きな成功を収めている企業はまだいません。丸紅がリーディングカンパニーになれるチャンスがある。とにかく面白そうだと直感し、異動希望を出しました」
たとえば、日本は世界で最も多くの水素ステーションを保有している。しかし、水素エネルギーの普及は進んでいない。なぜなのか。
「水素は依然高価なんです。また、生成した水素を電気や熱に再変換し、日常的に活用するインフラ構築の実績もまだまだ少ない。だからこそ、グローバルに水素を調達し、ローカルにエネルギー活用を促すサプライチェーンの構築が必須で、私たちは世界中にアンテナを張り、課題解決につながる取り組みを模索しています」
オーストラリアから液化した水素を日本へ輸送するサプライチェーン構築、宮城県・富谷市での既存物流網と水素電池を活用したサプライチェーン構築の実証事業――新エネルギー開発部は、発足以来、未開の領域へのチャレンジを続けている。

社会を変える事業の
キーマンとなるために

多くの実証事業への参画により、丸紅の水素ビジネスの知見は確実に深まってきている。あとは、どれだけ商用化案件を作っていけるか。そのヒントをつかむため、來見が着目したのが米国だ。
「米国、中でも気候変動対策を推奨しているカリフォルニア州は、厳しい炭素排出量規制やカーボンクレジット制度、電気自動車・燃料電池自動車の購入に伴うリベート(払戻金)制度の実施など、先進的な取り組みが数多く行われています。現地でも活発なインフラ整備が行われており、新エネルギー商用化の実現可能性が高いマーケットなのです」
水素を製造する企業、運搬する企業から利用する企業まで、來見はこれまで全く接点の無かった現地の会社に何度も足を運び、現地の関係者が抱える課題を聞き回った。そして丸紅が切り込んでいくべき糸口も見えてきた。
「まだ交渉段階ですが、ある事業に可能性を感じ、なんとしても実現させたいと奔走しているところです。これを実現できれば、日本での水素社会の実現のマイルストーンになるかもしれない」
社会を変えていく仕事に携わっている実感が持てている、という來見。「他社を寄せ付けない存在になって、業界をリードしたい」と、意気込みに溢れている。