英国発の再生可能 エネルギービジネス
インフラ・電力分野

丸紅が英国で立ち上げたSmartestEnergy Limited(以下、SEL社)は、再生可能エネルギー電力事業を展開。小規模発電事業者のアグリゲーション事業で培った能力を活かし、電力小売事業では英国でのリーディングカンパニーの地位を確立。現在は米国・豪州にも事業を広げ、グローバルな脱炭素社会の実現に貢献。

グリーン革命を推進し脱炭素社会に挑む、
グローバル再生可能エネルギー事業の最前線。

課題点

Challenge

  • 英国市場におけるSEL社としての価値の創出および拡大
  • 英国で培った成功モデルの他国への横展開
  • 現地企業・スタッフとの強固な信頼構築や連携
  • グローバルに通用するビジネスモデルの確立

ソリューション

Solution

  • 再エネ発電事業者のアグリゲーションを通じた市場参入支援
  • SEL各拠点で培った知見・ノウハウの活用
  • 環境証書の販売を組み合わせた複合サービスの展開
  • 現地スタッフとともに事業を構築する「現場主導型」の推進
  • 東京本社を含めた全世界5拠点での定期的な対話とナレッジ共有
  • 環境証書取引における業界トップレベルのプレゼンス

※アグリゲーション=複数の発電事業者と契約し再エネ電力をまとめて取り扱うことで、需要家や市場との取引を効率的に行うこと

プロジェクトの進捗・今後の展望

Project Progress
and Future Outlook

SEL社は、英国・米国・豪州の主要電力市場において堅固な事業基盤を築いており、特に英国においては、環境証書取引における約30%の市場シェアを誇るリーディングカンパニーである。
今後は、SEL社各拠点で蓄積してきた電力取引の知見・ノウハウを活かしながら、持続可能な電力小売のビジネスモデルを世界中に導入することで成長領域を広げ、グローバル規模での「低炭素社会の実現」に貢献していく。

電力・インフラサービス部門
電力インフラ海外サービス事業部
2016年入社
工学系研究科システム創成学専攻修了

宇佐美 諒

「数字の先にある本質を捉え、グローバルな挑戦を支える」

  1. Q1.担当業務・仕事のやりがいや面白さ

    英国・米国を中心にSELグループ全拠点の事業管理に携わっています。
    業務の内容は予決算・市場リスクの分析や新規事業・経営方針の議論など幅広いのですが、直近では米国で締結した大型の長期契約が印象に残っています。市場リスクに対する懸念の声も上がるなかで、適切なリスクフレームワークを整備しているか、リスクに見合う収益性を得られるのか、現地の担当者と密にコミュニケーションを取って詳細な分析を行い、その結果を部長や部門長に対して説明し納得してもらいました。
    また予決算においては、数字の背後にあるストーリーや事業環境を読み解く力が求められます。業績が好調なときには、それが単なる幸運によるものなのか再現性があることなのか見極め、業績不調な時にはその原因となっている問題を徹底して突き詰めていくことで初めて取るべき対応策が見えてきます。深い思考を伴う分析を基に仲間と一体になって事業を成長させるプロセスはやりがいも大きいです。

  2. Q2.プロジェクトの課題

    SEL事業を担当する上で最初に苦労する点は、「現地に入り込むこと」だと思っています。海外の社員、経営陣と東京の間には物理的・心理的な距離があり、一体感を持ってもらうことは決して簡単なことではありません。また、東京から情報をリクエストする場面が多いため、どうしても「よそ者が口うるさいことを要求してきている」感がでてきやすいのですが、そんななか大事にしていることは、付加価値のあるフィードバックを返し続けることです。現地から得た情報を分析し新たに何がわかったか、どういう新規戦略・ビジネスに繋がるかという付加価値を伝え返し、各拠点の経営陣と同じ視点で課題に向き合うことで、「単に口うるさいやつ」から、「口うるさいが仕事は信頼できるやつ」に変わり、最終的にはプロジェクトの成功に繋がっていくと感じています。

  3. Q3.丸紅ならではのソリューション

    苦労しながらも現在までSEL事業を拡大してきた成功の背景には、常に業界をリードするProductを生み出し続けていきたいという野心と、その成長を支えるシステムと人財に惜しみない投資を行ってきたことがあります。時を経ても、この考え方を大事に持ち続けたいと思っています。
    また近年、特に顧客からの引き合いが強いのが、環境証書・カーボンクレジット取引(主に企業間で温室効果ガスの排出削減量を売買できる仕組み)です。環境証書取引においてSELは、英国で約30%のシェアを握っているリーディングカンパニーです。高い市場プレゼンスを活かしつつ、更に当社が持つ世界中のグループ会社や取引先とのネットワークやコネクションを活用することで、拠点の垣根を超えて欧米・アジア・アフリカなど世界各国でも取引を拡大しています。
    電力自由化の波は、程度の差こそあれ、世界中に広がっています。この潮流を捉え、私たちは英国、米国、豪州で蓄積してきた電力取引の専門知識と経験を礎に、今後の成長が期待される新興電力市場に積極的に参入していきたいと考えています。

  4. Q4.丸紅で働く魅力

    丸紅の魅力は、若いうちから大きな仕事に裁量を持って携われることだと思っています。
    担当しはじめた当時、電力市場取引は日本でまだ馴染みのない分野であり、「英国にはこんなビジネスモデルがあるのか!」と日々興奮していたことを覚えています。
    2年目に長期出張の機会をいただいて実際のSEL現場でオペレーション・リスク管理に触れてからは、部長や部門長に対して案件の現状を直接説明することも多くなりました。ときには新規案件における投資の妥当性を厳しく問われたこともありましたが、「年次を問わず意見を尊重してもらえる環境」は丸紅ならではの良さであり、また自分の意見が最終的に現場の経営方針に繋がることで日々成長を感じています。

電力・インフラサービス部門
電力インフラ海外サービス事業部
2024年入社
総合理工学府プラズマ量子理工学専攻修了

中村 修也

「ゼロから信頼を築き、再エネビジネスを世界へ」

  1. Q1.担当業務・仕事のやりがいや面白さ

    私は現在、英国拠点の業務を主に担当しております。具体的な業務としては、海外拠点から寄せられる事業戦略(例えば買収案件やリスクヘッジを目的としたデリバティブ商品の購入など)に係る決裁取得プロセスをはじめ、決算関連業務や保証関連対応、与信管理など多岐にわたる業務に携わっています。
    学生時代より関心を抱いていたSELの事業に、現在こうして主体的に携わることができている点は、私にとって大きなモチベーションとなっており、複雑性の高い案件を一つひとつ丁寧に整理しながら、関係部や海外駐在員、現地のナショナルスタッフと緊密に連携し、課題解決に向けて着実に前進させていくプロセスには大きなやりがいを感じています。

  2. Q2.プロジェクトの課題

    SEL事業における課題は、時差や言語、文化的な背景の違いによるコミュニケーションの難しさです。特に、日本と昼夜が逆転する米国とのやり取りでは、リアルタイムでの対応が難しく、限られた時間のなかで的確に意思疎通を図る必要があります。こうした物理的な距離を越えて信頼関係を築くためには、相手の立場や受け取り方を常に意識しながらコミュニケーションを重ねることが大切だと考えています。私自身、たとえ1通のメールであっても言い回しや構成に注意を払い、現地スタッフに誤解や不安を与えないように心がけており、このような積み重ねが、円滑なグローバルプロジェクトの推進に直結すると思います。
    現地との連携を丁寧かつ円滑に進めていくことで、丸紅単独では実現が難しいような複雑な課題にも果敢に挑戦できる環境が整い、「できないことは、みんなでやろう。」という理念の実践に繋がっていくと感じています。

  3. Q3.丸紅ならではのソリューション

    SEL社には、現地スタッフが自由かつ積極的に新規プロジェクトを提案できる環境が整備されており、その提案に対してSEL社の経営陣および丸紅本社が精査・サポートを行う体制が確立されています。現地スタッフの創意工夫と丸紅の的確な支援が融合することで、英国電力市場に新たな価値を創出している点は、大きな強みの一つです。
    また、SELグループは年に一度、英国2拠点、米国、豪州、そして丸紅東京本社の計5拠点のメンバーがロンドンに集い、事業の課題や将来の展望について対面で議論する「Global Learning Event」を開催しています。私も昨年度に参加しましたが、各拠点が直面する些細な課題をグループ全体の課題として捉え、「SELグループ全体」で解決策を模索する姿勢に、丸紅ならではの「みんなでやろう」というカルチャーを強く感じました。このような企業風土が、グローバルな事業推進力や組織としての一体感の醸成に繋がっていると実感しています。

  4. Q4.丸紅で働く魅力

    丸紅の魅力は何より、「若手が挑戦し、成長できるカルチャー」が根付いている点だと感じています。
    会議の場では年次に関係なく発言が求められ、若手の視点や提案を積極的に歓迎してくれる風土があります。実際に私自身も、2年目からプロジェクトの取りまとめを任せていただけるなど大きな裁量を与えてもらっており、入社前に感じていた「若手が活躍できる会社」という印象に、今もギャップはなく、日々責任をもって業務に取り組んでいます。個々の成長にしっかりと向き合ってくれる体制が整っており、自ら手を挙げれば挑戦の機会が次々と広がっていく環境は、他社にはない丸紅ならではの魅力だと実感しています。

ENTRY PAGE
ENTRY エントリーする ENTRY エントリーする