IT・デジタルソリューション
の大規模再編

IT分野

丸紅は、IT・デジタルソリューション領域における成長加速を目的に、2023年4月に中間持株会社「丸紅I-DIGIOホールディングス」を設立。既存の事業会社4社を傘下に再編し、1,400名の体制で丸紅グループ内外のシステム構築・運用、セキュリティ、IoT、製造業向けソリューションなどフルラインでITサービスを提供する。各社で長年培われてきた事業資産に、ITコンサルティング機能やアカウント営業機能の強化を掛け合わせることで企業のDXや事業変革を支援する事業基盤を構築。資本業務提携やアライアンスにも積極的に取り組み、新たな価値の創出を目指す。

グループの力を結集し、最先端の技術を取り込む事業基盤を再構築することで
「商社系ITソリューション企業」の提供価値をアップデート。

課題点

Challenge

  • 独自の発展を遂げてきた4社、1,400名の統合にかかる再編業務の複雑性
  • シナジー最大化に向けた、企業や部門の壁を超えたグループ意識醸成への挑戦
  • 中長期的な研究開発や新規事業開発などの戦略的事業展開の充実
  • 戦略投資・アライアンスに対する知見獲得とマインドセットの醸成
  • 市場需要が高く、業界全体が人材不足であるIT市場の人材流動性への対応

ソリューション

Solution

  • 丸紅グループの経営ノウハウ・PMI知見を活用した再編実行
  • 各社の壁を超えたグループ中期経営計画の策定
  • グループ人事制度、組織・経営体制の刷新などの中期経営計画実行戦略の展開
  • オフィス集約、人事交流の実施など、グループ横断での相互理解を促進
  • ITコンサルティング機能など上流工程を強化し提供価値を向上
  • 丸紅と連携した投資・アライアンス活動の拡充、柔軟な資本業務提携の実行

プロジェクトの進捗・今後の展望

Project Progress
and Future Outlook

グループ再編を受け、グループ人事制度やオフィスの統合を実施。グループ内の連携強化と基盤の構築を引き続き推進し、深化していく。戦略投資・アライアンスについては2025年時点で4件の投資を実施。既存事業とのシナジーによる拡大を目指し、他案件にも取り組んでいる。足下の目標として2027年度までのグループ中期経営計画の達成を目指しつつ、中長期的には、成長を続けるIT・デジタル市場における高付加価値のプラットフォーム形成を見据える。

情報ソリューション部門
丸紅I-DIGIOホールディングス(株)出向
2013年入社 材料工学卒

渋田 晋作

「異業界からITへ。激しい変化の最前線で挑むNo.1への道」

  1. Q1.担当業務・仕事のやりがいや面白さ

    丸紅I-DIGIOホールディングスで、投資・アライアンス領域を担当しています。これまでIT・デジタル領域のM&Aについては主に丸紅が主体となって取り組んできましたが、2024年4月に当社に案件の組成から実行、PMIまで手掛ける専門組織を立ち上げ、以降は当社としてもM&Aに積極的に取り組んでいます。これまでソラコム社との新会社設立、中本・アンド・アソシエイツ社への出資参画を実行してきました。いずれの取り組みからも、当社単独では成し得ない新たな価値創出が期待でき、両パートナーと協力して更なる業容拡大を目指す所存です。会社全体の成長に直結する取り組みに携われることは、時にプレッシャーではありますが、それ以上にエキサイティングで日々やりがいを感じています。

  2. Q2.プロジェクトの課題

    丸紅I-DIGIO設立前、グループの4社は既存の事業の延長線上での成長に集中していました。一方、変化が激しく、成長が著しいIT業界において生き残るためには、M&Aを通じた非連続的な成長が欠かせません。丸紅だけではなく、事業主体である丸紅I-DIGIOとしてM&A機能を獲得することは必然的に求められていました。ただし、ゼロから組織を立ち上げ、単なる知識・ノウハウだけでなく、M&Aを通じて会社を成長させるというマインドや視座を会社全体に根付かせることは容易ではなく、まだ道半ばです。現場と密接にコミュニケーションを取り、粘り強く取り組む所存です。

  3. Q3.丸紅ならではのソリューション

    M&A案件を成約させるためには、いかに相手企業に丸紅I-DIGIOと組む魅力を感じてもらえるかが重要です。丸紅グループの国内外の拠点やそこで手掛ける幅広い事業・ネットワーク、当グループが長年にわたり培ってきた信用力を評価いただくことは多く、改めて総合商社の一角である丸紅グループがパートナー、ひいては社会にもたらすことができる価値を感じるとともに、M&Aを通じてその期待に応えたい気持ちが高まっています。IT業界のM&Aは活況で、時には投資会社とのマネーゲームの様相を呈する場面もありますが、当社はあくまで事業会社として相手企業のバリューアップや両社によるシナジー創出をとことん追求するスタイルで案件に向き合っています。

  4. Q4.丸紅で働く魅力

    丸紅の魅力は、時代の変化にあわせて新しいチャレンジができる環境があることだと思います。私は入社後10年ほど資源エネルギーの分野で仕事をしてきましたが、IT・デジタルの重要性が高まる中、2023年からこの世界に飛び込みました。まったく違う分野なので最初はもちろん戸惑いが多かったのですが、これまでの経験が役立つ場面も多かったです。学ぶことばかりですが、違う畑から来たからこそ見えてくる課題や解決策もあったように思います。変化が激しく先行き不透明な時代と言われますが、そうした流れのなかで様々な選択肢が丸紅にはありますし、自分の意思でキャリアを広げていける柔軟さと、それを後押ししてくれる環境があります。「丸紅I-DIGIOグループを日本のトップIT企業の1社に押し上げたい」そんな思いで日々の業務に臨んでいます。

情報ソリューション部門
丸紅I-DIGIOホールディングス(株)出向
2013年入社 経済学部卒

小見山 晃輔

「再編プロジェクトの最前線で、現場と経営をつなぐ」

  1. Q1.担当業務・仕事のやりがいや面白さ

    丸紅I-DIGIOホールディングスで、経営企画・事業戦略領域を担当しています。コーポレート領域の一員として、グループ中期経営計画の策定や再編直後のPMIを推進し、現在は策定した中期経営計画の実現に向けた既存事業の成長戦略の立案・実行に携わっています。私は2022年に始まった構想の段階からこの再編プロジェクトに携わっていましたので、今は当時の構想を実際に現場で形にしていく立場にあります。このような市場変化の激しい業界で、大規模な再編に構想から実装まで継続して取り組むことは、なかなかできない経験でやりがいがあります。
    再編を通じて組織や人、制度にさまざまな変革を進める真っただ中で、経営計画・事業戦略という立ち位置で、経営視点のダイナミズムを実感する日々です。

  2. Q2.プロジェクトの課題

    各社の歴史からすれば、丸紅I-DIGIOグループとしての再編はまだ始まったばかりの状態です。2025年度から経営体制や組織を刷新しましたが、グループ共通の企業文化を育むためには、長い年月をかけて根気強く取り組む必要があります。一方で、2027年度の中期経営計画目標を達成する必要もあります。グループの基盤固めに時間を要したこともあり、経営企画としては焦りがないとは言えない状況です。
    更に中長期的を見据えると、属人化を是正し、それぞれがもつ知識やノウハウを組織知に落とし込んでいく必要もあります。私自身の業務も同様です。個人や各社の壁を取り払い、いかにこれまでの経営資源をグループの資産として活かしていくか、適切な体制や運用の設計を通した仕組み化が大きな課題だと考えています。

  3. Q3.丸紅ならではのソリューション

    丸紅には、数多くの事業投資やPMIを手がけてきた実績と知見、経験豊富な経営人材が揃っています。丸紅I-DIGIOグループの再編においても、中期経営計画の策定や制度設計を中心に多くの方々にサポートしていただきました。一方、制度を実装していく段階では、実際の経験をもとにしたリアルな課題や感覚が重要です。この段階では、そうした経験をもつ丸紅のコーポレート部門の方々と定期的にディスカッションを重ねることで、現実的なプランにしっかりと落とし込むことができたのではと考えています。こうした「投資家としての経営観点」と「現場に根差した感覚」をうまく掛け合わせながら再編に必要な仕組みづくりを進められたことは、丸紅の一員であることの大きな強みだと感じています。

  4. Q4.丸紅で働く魅力

    壁に直面しても前向きに挑戦する姿勢が文化として根づいているところが、丸紅の魅力だと思います。丸紅I-DIGIOも、IT・デジタル領域を強化したいという経営の意向に後押しされ、目的を見失うことなく日々の業務に前向きに取り組めています。
    バックグラウンドの異なる4社の再編という大きなプロジェクトですから、さまざまな意見が出ます。全ての意見を取り入れることはできませんので、グループとしての方針を明確にし、それに沿った施策を関係者とコミュニケーションを取りながら実行していくしかありません。丸紅には若手のうちから現場でフロント業務を経験できる文化があります。経営者の悩みや苦労を受け取り、向き合い、自分なりの意見や解決策を持つという経験を通じて、試行錯誤する習慣を若いうちから身につけられる環境であり、前向きな文化もそうした背景をもとに育まれていくものだと思います。

ENTRY PAGE
ENTRY エントリーする ENTRY エントリーする